VTK Polygonal Data形式は、多角形要素を定義するためのフォーマットである。例として、単位立方体の表面を生成するサンプルデータを示す。
# vtk DataFile Version 3.0 Polygonal Data example ASCII DATASET POLYDATA POINTS 8 float 0.0 0.0 0.0 1.0 0.0 0.0 0.0 1.0 0.0 1.0 1.0 0.0 0.0 0.0 1.0 1.0 0.0 1.0 0.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 POLYGONS 6 30 4 0 2 3 1 4 0 1 5 4 4 1 3 7 5 4 2 6 7 3 4 0 4 6 2 4 4 5 7 6
1行目はVTKのバージョンを示す行であり、固定値である。
2行目はデータの内容を示す行であり、任意の文字列(半角英数字のみ、256文字以内)を指定できる。
3行目はアスキーエンコーディングであることを示す行であり、固定値である。
4行目に記載したデータセット名にしたがって、5行目以下の書式が決定される。
POINTSにおいて、全節点数と各節点の座標値のデータタイプを宣言し、各節点の座標値をx、y、zの順番に指定する。POLYGONSにおいて、全要素数と接続情報の定義に用いる値の個数を宣言し、各要素の節点数に続けて接続する節点番号を指定する。節点番号の開始値が0であることに注意が必要である。
他のフォーマットとの大きな違いは、CAEで広く用いられるソリッド要素などの3次元要素が定義できず、点群(VERTICES)、折れ線(LINES)、連続三角形(TRIANGLE_STRIPS)、多角形(POLYGONS)のいずれかに限られる点である。しかし、離散要素法(DEM)や粒子法などによる3次元点群の可視化、およびビーム要素やシェル要素を可視化する際には便利である。
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