CAEモデルを扱ううえでは、解析結果を可視化するための要素値や節点値を指定する必要がある。要素値および節点値の定義方法は、Legacy VTK形式の各フォーマット共通である。
要素値の指定
形状情報の定義に続き、以下の書式で値を指定する。
CELL_DATA 40 SCALARS cell float LOOKUP_TABLE default 0.213 0.309 0.748 0.144 0.246 0.783 0.790 0.658 0.312 0.146 0.563 0.163 0.650 0.141 1.000 0.168 0.389 0.200 0.236 0.319 0.492 0.886 0.117 0.204 0.000 0.846 0.625 0.536 0.765 0.039 0.464 0.981 0.967 0.888 0.713 0.191 0.203 0.616 0.078 0.167
1行目は、要素値であることの宣言と、定義する値の数である。同じ要素数であっても、後述する変数の種類によって定義すべき値の数が変わるので注意が必要である。
2行目は、変数の種類と変数名、およびデータタイプである。ParaViewで利用可能な変数の種類は、スカラ(SCALARS、1次元)、ベクトル(VECTORS、3次元)、法線(NORMALS、3次元)、テクスチャ座標(TEXTURE_COORDINATES、1~3次元)、テンソル(TENSORS、9次元)、フィールドデータ(FIELD、任意の次元)である。CAE分野においては、スカラ、ベクトル、テンソルの3種類のみ押さえておけば充分であろう。データタイプは以下の値が指定できる。
データタイプ | ビット数 | 説明 |
---|---|---|
bit | 1 | ビット(0 ~ 1) |
unsigned_char | 8 | 符号なし整数(0 ~ 255) |
char | 8 | 符号あり整数(-128 ~ 127) |
unsigned_short | 16 | 符号なし整数(0 ~ 65535) |
short | 16 | 符号あり整数(-32768 ~ 32767) |
unsigned_int | 32 | 符号なし整数(0 ~ 4294967295) |
int | 32 | 符号あり整数(-2147483648 ~ 2147483647) |
unsigned_long | 64 | 符号なし整数(0 ~ 18446744073709551616) |
long | 64 | 符号あり整数(-9223372036854775808 ~ 9223372036854775807) |
float | 32 | 単精度浮動小数点数 |
double | 64 | 倍精度浮動小数点数 |
3行目は、スカラ変数を定義する場合のみ必要な行である。変数の値と表示色の関連付けに用いられるが、通常はデフォルト(default)を指定しておけば問題ない。
4行目以降は、節点座標を定義した際と同様に、各要素に対応付けられる変数値を指定していく。
節点値の指定
節点値の定義方法も、基本は要素値の場合と同じである。
POINT_DATA 90 SCALARS point float LOOKUP_TABLE default 0.210 0.606 0.537 0.723 0.895 0.518 0.724 0.122 0.027 0.367 0.296 0.740 0.398 0.837 0.680 0.077 0.196 0.649 0.677 0.574 0.772 0.269 0.095 0.502 0.810 0.307 0.755 0.702 0.063 0.457 0.102 0.484 0.903 0.557 0.970 0.705 0.105 0.541 0.173 0.117 0.463 0.000 0.809 0.482 0.924 0.901 0.335 0.210 0.448 0.293 0.616 0.257 0.617 0.439 0.712 0.439 0.887 0.607 0.398 0.529 0.753 0.705 0.860 0.637 0.413 0.361 0.140 0.404 0.344 1.000 0.982 0.321 0.268 0.405 0.247 0.379 0.938 0.199 0.836 0.022 0.705 0.289 0.455 0.909 0.679 0.191 0.873 0.078 0.022 0.930
1行目は、節点値であることの宣言と、定義する値の数である。
2行目は、変数の種類と変数名、およびデータタイプである。
3行目は、スカラ変数を定義する場合のみ必要な行である。
4行目以降は、各節点に対応付けられる変数値を指定していく。
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